■2023.5.14
<第42回 くむんだーワークショップ> @郡上市立相生小学校
令和5年度 郡上市木製ジャングルジム体験指導委託業務として、今年度は郡上市内の小学校7校と、幼稚園・保育園5園の計12ヶ所を訪れます。 各小学校や園での活動は、メニューや対象の学年が一律に決まっているわけではなく、各校や園の希望を聞いてから内容や日時を打ち合わせていきます。
今年度の皮切りとして、相生小学校で5年生22名と一緒に「千年の釘にいどむ」と「くむんだーにいどむ」の2本立ての授業を行いました。
「千年の釘にいどむ」
奈良の薬師寺再建にあたり、白鳳・天平時代の和釘を再現した土佐鍛治の白鷹幸伯さんを紹介する文章が5年生の国語の教科書に載っています。私(兼定)は白鷹さんが実際に作られた貴重な釘を持っています。その和釘を5年生児童たちと一緒に打つ授業を、相生小学校で毎年行っており、今年で9年目となりました。
授業はまず自分で1寸釘を打ってみるところから始まります。製鉄や寸法単位、寺の建築や仏教のことなどをクイズを交えながら学び、最後に全員で白鷹さんの8寸の和釘を打ちました。ただ金槌で打ち込むだけでは打てない8寸の和釘を打ってみる体験を、はじめは遠慮して譲り合っていた児童たちも、終わりがけには金槌を取り合うぐらいにして、全員が行うことができました。
「くむんだーにいどむ」
古くは奈良時代から建物には必ず使われていた和釘があります。でも昔の建物は釘を一本も使わずに建てる、とも言います。一体これはどういうことなのでしょうか?ここで「くむんだー」の出番です。
くむんだーは、柱と貫とクサビのみで作る、木のジャングルジムです。昔ながらの木造建築をモデルに作られており、釘は一本も使わずに組み立てます。昔の建物の骨組み(軸組み、と言います)には釘を一本も使わずに、いっぽう建物を風雨から守るために掛ける軒の深い屋根を作るためには和釘を必ず使うのです。この関連性を理解した上で、みんなでくむんだーの組み立てを行うわけです。
合計で4時限を使って2つの授業を行いましたが、授業の中で触れるのは、国語、歴史、地理、化学、物理、森林、環境、仏教史、建築史、構造力学、昔ばなし、合掌造り、木造橋、とあらゆるジャンルの話を織り込んでいきます。そして体と五感をフル回転させて、真面目に、そして楽しみながら、みんなで力を合わせて大きなくむんだーを組み上げ、達成感を感じ取ります。まさに総合学習の名にふさわしい、充実した内容の授業であったと思います。
来年は10周年の授業を再び迎えられるよう、これから続くたくさんのワークショップをひとつづつ丁寧に行っていきたいと思います。
■2023.02.14
<第41回 くむんだーワークショップ> @社会福祉法人愛育会美濃保育園
今年度も美濃保育園の園児たちに“くむんだーワークショップ”を体験していただきました。早いもので今回が4回目の開催となり、毎年ご依頼いただけることに改めて感謝申し上げます。
今年は昨年のすべり台設置に加え、グレードアップした内容を提供し、子供たちのキラキラした目と表情がいつにも増して眩しかったです。
暖かくなってきたら本格的な”くむんだーワークショップ”のシーズンが始まりますが、またどこかのワークショップで、美濃保育園の子どもたちに参加してもらえることを楽しみにしています。
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